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なぜ美容師になったのか。を振り返ってみる。「海外美容師ブログ。」


「なんで美容師、理容師になったんですか?」

おそらくみんな聞かれたことがあるであろうこの質問。

何故、美容師になったのか。

を振り返ってみる。

僕はデザイナーに憧れていた。

クリエイティビティを働かせ、感性で勝負しているような職種の人に憧れて、僕もそのような生き方がしたいと思い、それが叶いそうないくつかの職種の中から、美容師、という仕事を選択した。

その際、男性が現場で長く働き続けられるのは理容師だと聞き、始めは理容師を選択した。

ところが結局、よりオールマイティな技術を身に付けたくて美容師免許も取得した。

美容師、理容師の他にも、デザイン系の分野、ファッション、インテリア、ウェブ、広告、などのデザイナーや、作家、ライターなど文章を執筆する仕事にも興味があった。

もしやりたい仕事ではない仕事について時間とエネルギーがあるときは、趣味で何かのコンクールとかに参加して、何かしらの作品作りをしているかもしれない。

いずれにせよ、決まった事を繰り返すこと、ルーティンワークではなく、日々違う仕事、というかクリエイティビティが必要とされる仕事に憧れていた。

「明日からは◯◯君、代わりにお願いします!」

と言うのがなんか嫌だというか、オンリーワンな仕事、オンリーワンな作品、オンリーワンな価値観に憧れている。

野心家は皆そうかと思うが、世界の偉人とか発明家など、「すげーあんなの絶対マネできねー!」というような成果に憧れる。

オンリーワンの成果。

なので、アーティストっぽい人というか、失礼かもしれないけど少し変な人、変わっている人の方が話が合ったりする。競争社会で競り勝って来たバリバリビジネスマン!と言うタイプの人と話すと、学ぶべき点、見習うべき点がなんと多いんだ!自分も頑張らなきゃ!と驚く反面、少し遠くの事のような気がしたりしてしまう。

この仕事は、技術職であり、サービス業でもある。凝り性なところや、手先を使う仕事という点で、技術職という点において、もしかすると多少適正があるのかもしれない。けど、僕は決してトークだったり人と接したり、人を喜ばせたり、面白い話をする、笑わせる、いいリアクションをとる、と言ったことが得意ではない。むしろ本来はオタク体質かもしれない。なので先天的なサービス業における適正は低いかもしれない。感情に訴える様なコミュニケーションが得意では無いので、同じ誕生日のウォルトディズニーを見習い、人の心を動かせる人柄だったり創作だったりを勉強していきたいと思っている。

この仕事は離職率が極めて高い。

僕のいた専門学校も、1学年で理美容合わせて250名以上がいたが、就職後3年ほどで半分以上はこの仕事を離職していると思う。5年で4分の1位になっているかもしれない。かなり多く見積もって、僕の専門学校の同級生でこの仕事を続けているのは今では20%に満たないほどではないだろうか。10年続くのは100人に1人と言うなにかの調査を見た記憶があるが、あながち間違いではないだろうと今実感する。

どの仕事もそうかと思うけど、風評通り、確かにこの仕事は厳しいと言われる。そして、その通りかと思う。好きじゃなければ大変かなと思う。もしこの仕事への情熱を失った時、現在のキャリアを捨ててでももっと高待遇な職種はある。

そんなこの仕事を続けている人なら当然、皆何かしらの辛い時期を体験しているだろうと思う。

昔、作業効率を重視するあまり、仕事がルーティンワーク化した感覚があった。

いかに決まった時間で決まった作業を高いクオリティで行うか。

とても大切なことであるのは間違いない。大切なお客様の時間を頂くのだから、無駄遣いしていいはずはない。

しかし、あるとき自分が決まった仕事を決まった時間で仕上げる、まるでルーティンワークとも呼べる業務をしてしまっていることに気がついた。

創作活動だけがクリエイティブな訳ではない。日々デザインを届ける仕事に携わっていながら、僕にはデザイナーとしての感覚が失われていた時期があった。

それはまるで、クリエイティビティとはかけ離れていた。

その頃の僕は忘れていた。

ある時、その事実にハッとさせられることがあった。あれほどなりたくなかった単純作業員に、自分がなっていた。

お客様1人1人が、自分の作品であり、真剣勝負なのだ。僕の仕事はお客様のライフスタイルのデザインの一部となり、街のデザインの一部となる。

今ではこの仕事を続けて、海外の美容院の店長となった。

お客様と接する時は、下手ながらもお客様とのコミュニケーション、プロセスも大切にすること、お客様1人1人に、責任を持って、技術をお届けすることを忘れないようにしている。

技術、サービス含めて、日々クリエイティビティを発揮することが必要とされる、やりがいのある仕事だと思っているし、この仕事が好きだと言える。

やっぱりスタイルのある人ってカッコイイ。

そんな人を目指し、日々奮闘中です。

〜to be continued 〜

ベトナム ハノイ 日系美容室 オーブジャパン 伊藤星太。
「’海外美容師’という生き方。」AUBE JAPAN hanoi viet namHAIR DRESSER Ito Seita

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